愛しい本を検閲から守ってくれた“王子様”を追って『関東図書隊』に入隊した、熱血バカ・笠原 郁(170cm)。鬼教官・堂上(165cm)の厳しい軍事訓練が続くある日、市街哨戒へ出た郁はメディア良化隊の検閲に遭遇する!
ライバル・手塚とともに“ライブラリータスクフォース”に配属された郁。野戦訓練ではクマ、図書館業務では座学不足が郁を襲う。一方、業務部の同期・柴崎は、問題図書を狙う良化隊の不穏な動きに気付いていた──
手塚からの告白に動揺する郁。検閲の歴史を収蔵した資料館が閉鎖──激戦が予想されるヘリ空輸作戦から、堂上は郁ひとりを外す。その真意はどこに…? 傷心の郁を残し、良化特務機関との大攻防戦が幕を開ける!
小田原攻防戦が終息したのもつかの間、稲嶺基地司令と郁が、良化法賛同団体に拉致された。必死に行方を追う図書隊、そして堂上。郁の機転が功を奏したとき、タスクフォース隊長・玄田が放つ起死回生の一手が光る!
郁の仕事ぶりを見ようと、両親が図書館にやってくる。戦闘職種配属を隠していた郁は、タスクフォースの面々に泣きつく。危険な仕事に断固反対の母、成長を試すような父。田舎への強制送還を阻止できるか、郁!?
良化隊がつけ狙う本──『予言書』を回収した郁と小牧。襲撃から逃げるさなか、小牧は、郁と昔の堂上の姿を重ね合わせる。堂上班誕生のエピソード、そして絶体絶命のピンチを切り抜ける小牧の作戦とは。
図書館に通う青年・朝比奈と仲を深める柴崎。同じ頃、手塚の前に現れた彼の兄・慧。郁を陥れる罠。やがて朝比奈は、柴崎にある困難な選択を突きつける。その真意は何か、そして柴崎の出す答えとは──。
図書隊の厳しい査問と、隊内の白い目に耐え続ける郁。手塚は、慧が主宰する『未来企画』の企みに気付き、悩む。慧から郁を呼び出す電話が鳴ったとき、すべての事情を察した堂上が動いた──!
郁たちに昇任試験が迫る。〝王子様〟の正体を知った郁は大混乱、手助けしようとする堂上にも素直になれない。一方、実技に意外な弱点を抱える手塚。思わず柴崎に試験対策を頼む。それぞれの恋と試験の行方やいかに。
良化法を糾弾する美術作品が公開される。その警備に、郁は両親のいる故郷・茨城へ。茨城図書館は検閲への無抵抗を謳い、タスクフォースへの協力を拒む。さらに女子館員の陰湿な嫌がらせを受ける郁──どうなる、茨城県展!?
展示作品『自由』を巡り、混迷する茨城県展。闘いを前に、郁は基地の片隅に堂上を誘う。初の実戦への決意を語る郁に、堂上は意外な言葉をかける。日野・小田原をしのぐ激闘――、そのさなか、堂上が……!?
死闘の末に傷ついた図書隊。世論が逆風となって襲う中、稲嶺はある決意を抱く。カミツレの花言葉を胸に、堂上の快復を信じる郁。いま自分にできること、愛するものを守りぬくこと……。郁たちが見つけた答えとは?